令和8年4月1日以降の肺炎球菌ワクチン接種の考え方
これまで、65歳の方の定期接種は「ニューモバックス」ワクチンが主に使われてきましたが、令和8年4月以降は、より予防効果の高い「プレベナー20」ワクチンに変更されます。
これまでのワクチンは5年ごとの追加接種が必要でしたが、新しいワクチンは1回の接種で長期間の免疫維持が期待できるため、その後の追加接種は不要となります。とてもシンプルになりました。
65歳で初めて定期接種を受ける方
65歳になる年度に公費(自治体の助成)を利用して接種を受ける方は、プレベナー20を1回接種します。このワクチンは、一度打つとその後の定期的な追加接種は原則として不要と考えられています。これまでの「ニューモバックス」と異なり、より強力で長持ちする免疫をつけることができるのでこれで終了となります。
すでに「ニューモバックス」を接種済みの方
過去に「ニューモバックス」を定期接種として受けたことがある方は、接種から1年以上間をあけて「プレベナー20」または「キャップバックス」を任意接種(自費)で受けることをお勧めします。
これにより、これまでのワクチンではカバーしきれなかった菌のタイプに対しても免疫を強化することができます。
ニューモバックス接種後の追加として、プレベナー20またはキャップバックスどちらが望ましいか?
結論から申し上げますと、医学的な「守りの強さ」を優先するならキャップバックス、コストパフォーマンスを優先するならプレベナー20が選択肢となります。
プレベナー20 vs キャップバックス 比較表
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項 目 |
プレベナー20 (PCV20) |
キャップバックス (PCV21) |
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タイプ |
結合型ワクチン(免疫が長く続く) |
結合型ワクチン(免疫が長く続く) |
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価数 |
20種類 |
21種類 |
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開発の狙い |
小児・成人共通の主要な型を選択 |
成人の肺炎に特化した型を選択 |
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カバー率(IPD) |
約50%〜60%程度 |
約80% (日本国内の成人データ) |
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当院価格 |
¥12,000円 |
¥15,000円 |
- 医学的観点:キャップバックスが優位
- キャップバックスは、従来のワクチン(ニューモバックスやプレベナー)を打っていても、なお感染リスクが残っていた「成人特有の型」を重点的にカバーするように設計されています
- IPD(侵襲性肺炎球菌感染症)のカバー率がプレベナー20よりも高く、日本人の成人データでは約8割をカバーします。
- 専門家の指針でも、ニューモバックス接種済みの方への追加接種(1年以上経過後)として、キャップバックスによる「上書き」が非常に有効であるとされています。
- 費用対効果の観点:3,000円の差をどう見るか
- プレベナー20 (12,000円): 2026年4月以降、65歳の定期接種に採用される標準的なワクチンです。自費であっても比較的安価に「結合型」の免疫(一生モノの記憶)を得られます。
- キャップバックス (15,000円): 差額の3,000円で、より「成人で流行している型」へのガードを固めるイメージです。
未接種の66歳以上の方
これまで一度も肺炎球菌ワクチンを打ったことがない66歳以上の方は、公費助成の対象外となりますが、任意接種としてプレベナー20またはキャップバックスのどちらかを接種することが推奨されます。どちらにするかは以上の説明を参考にして判断していただければよいと思われます。
ワクチンの副反応
副反応として、注射部位の痛みや腫れ、まれに発熱や筋肉痛を認めることがありますが、通常は5日程度で治ります。
