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帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹ワクチン接種の目的

帯状疱疹の発症を未然に防ぐ

帯状疱疹は、子供の頃にかかった水痘(みずぼうそう)ウイルスが体内の神経節に潜伏し続け、数十年後に再び活性化することで起こります。ワクチンの接種によって体内の免疫を再び活性化させることで、ウイルスの再燃を抑え込む効果が期待できます。特に80歳までに約3人に1人が経験するとされるこの病気を、未然に防ぐ意義は非常に大きいものです。

帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防

帯状疱疹の皮膚症状が治まった後も、数ヶ月から数年にわたって神経の痛みが続くことがあります。これを「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼び、焼けるような痛みや刺すような痛みが特徴です。高齢になるほどこの後遺症が残るリスクは高まりますが、ワクチンを接種しておくことで、この神経痛への移行率を大幅に下げることが期待できます。

さまざまな合併症の回避

帯状疱疹は現れる部位によって、皮膚の症状以外にも以下のような深刻な合併症を引き起こす可能性があります。ワクチン接種は、これらのリスクを遠ざけることにもつながります。

  • 顔面に発症した場合の角膜炎や結膜炎などの視力障害
  • 耳の周りに発症した場合の難聴やめまい、耳鳴り
  • 顔面神経麻痺などの運動神経の障害
  • 頭部や首周りに発症した場合の髄膜炎のリスク

帯状疱疹ワクチンの種類と選び方

現在、日本で使用されている帯状疱疹ワクチンには2つの種類があります。それぞれに特徴があり、費用や接種回数、期待できる効果の持続期間などが異なります。当院では患者さんの健康状態やご要望を伺いながら、どちらが適しているかを一緒に考えていきます。

生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)

古くから水ぼうそうの予防に使われてきたワクチンで、毒性を弱めたウイルスそのものを使用します。1回の接種で済むため、利便性と費用の面でメリットがあります。ただし、免疫抑制状態にある方(特定の病気の治療中の方など)は接種できない場合があります。効果の持続期間は5年程度とされています。

組み換えワクチン(シングリックス)

ウイルスの表面にあるタンパク質の一部を精製したワクチンで、より強力に免疫を活性化させるための成分(アジュバント)が含まれています。2ヶ月の間隔をあけて合計2回の接種が必要ですが、予防効果が非常に高く、90パーセント以上の発症予防効果が報告されています。効果も10年近く持続すると考えられています。

どちらのワクチンを選ぶべきかの指標

どちらのワクチンを選ぶべきか悩まれる方も多いですが、当院では以下の点を判断の目安としてお話ししています。

  • 高い予防効果を重視したい場合は、2回接種の「組み換えワクチン」が適しています。
  • 接種回数を少なく、費用を抑えたい場合は、1回接種の「生ワクチン」という選択肢があります。
  • 免疫機能が低下している方やステロイド治療中の方は、免疫が抑制された状態と考えられますので、ウイルスを含まない「組み換えワクチン」のみが接種可能です。
  • 長期間の持続的な効果を期待する場合は、10年程度の効果が見込まれる「組み換えワクチン」が推奨されます。

料金について

帯状疱疹ワクチンの接種は、65歳から5歳刻みの年齢で公費助成の対象となっており、以下の自己負担で受けることができます。なお、組み換えワクチンについては合計2回の接種が必要となりますのでご注意ください。

ワクチンの種類 接種回数 1回あたりの費用(税込)
 生ワクチン  1回  4,750円
 組み換えワクチン(シングリックス)  2回  17,950円

※組み換えワクチンを完了するためには、合計で35,900円の費用がかかります。費用に関する詳細は、窓口までお気軽にお問い合わせください。

帯状疱疹ワクチンについてのよくある質問

Q1. 以前、帯状疱疹にかかったことがありますが、ワクチンは必要ですか?

A1. はい、過去に帯状疱疹にかかったことがある方でも接種は可能です。一度かかっても再発する可能性はありますので、将来の再発予防や痛みの軽減のためにワクチンを打つことは有効な選択肢となります。一般的には、症状が落ち着いてから一定期間をあけて接種することをお勧めしています。

Q2. 接種後の副反応が心配です。どのような症状が出ますか?

A2. 接種部位の痛み、腫れ、赤みなどが多く見られます。また、筋肉痛、倦怠感、頭痛、発熱などの全身症状が出ることもあります。特に組み換えワクチンは免疫反応が強いため、これらの症状が出やすい傾向にありますが、多くは数日以内に自然に治まります。ご不安な場合は、診察時にご相談ください。

Q3. 50歳未満ですが、接種することはできますか?

A3. 現在、帯状疱疹ワクチンの公的な対象年齢は50歳以上となっています。ただし、組み換えワクチンに関しては、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと判断される18歳以上の方も接種対象となる場合があります。ご自身の状況が当てはまるかどうか、まずは医師までご相談いただければと思います。

Q4. 他のワクチン(インフルエンザなど)との間隔はどうすればよいですか?

A4. 生ワクチンの場合は、他の生ワクチンを接種するまで中27日以上あける必要があります。組み換えワクチンの場合は、他のワクチンとの接種間隔に制限はありませんが、体調を考慮して前後1週間程度あけることが一般的です。インフルエンザワクチンなどとの同時接種をご希望の場合は、事前にご相談ください。

Q5. 予約は必要ですか?

A5. 薬剤の準備が必要なため、事前にお電話または窓口でのご予約をお願いしております。ご希望のワクチンが決まっている場合は予約時にお伝えください。迷っている場合は、まずは診察を受けてから決めていただくことも可能です。

 

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